図書館のスタッフさん

昨日、市立図書館に行った。

借りたい本があったので、図書館のPCで検索し、

検索データを出したところ、その本は貸し出し中だった。

しかし、その小説が載った雑誌があるとのことだったで、

受付に行って、

「この本が借りたいのですが、貸し出されているので、

雑誌の方を借りたいのですが」とスタッフさんに言った。

雑誌は閉架にしまわれているので(2年前の文芸雑誌だった)、

スタッフさんが取りに行ってくれた。

そして、雑誌を手に戻ってきたスタッフさんが、

「たしかにこの雑誌に載っているんですが、

題名の横に、抄、と書かれているので、

全文は載っていないんですよ」と教えてくれた。

賞を取った作品を載せた文芸雑誌では、長編のものだと

そういうことがあるそうだ。

スタッフさんが、検索データの紙をじっと見たあと、

「もしお時間があったらですが」と私の顔を見て、

「この本は、移動図書館の車にもある、とデータに出ています。

もうすぐ車が帰ってくる時刻ですので、お待ちになられますか」と

言ってくれた。

あと5分から10分の間に帰ってくるはずで、車の中の書庫には

必ずあるので、お時間が大丈夫なら、ということだったので、

じゃあ、15分後にまたカウンターに来ます、と言って、

私は新聞閲覧コーナーで時間を潰すことにした。

 

15分経ったので、カウンターに行き、

「さっき、移動図書館の本をお願いしたものですが」と言うと、

「あ、ちょっとお待ちください、少し帰りが遅れているようで」

「見てきますね、待ってくださいね!!」と、

さっきの人とは違うスタッフさんがあたふたと奥へ走っていった。

そして、2人のスタッフさんが本を持って急ぎ足で帰ってきた。

最初に対応してくれたスタッフさんが

「すいません、お待たせして。すいませんでした」

と息をきらして頭を下げてくれた。

車が帰ってくるのを待ちうけて、本を取ってきてくれたようだった。

「こちらこそ、お手間をおかけしました。ありがとうございました」

とお礼を言って、貸出の手続きをし、もう一度そのスタッフさんに

お辞儀をして帰ってきた。うれしかった。

 

雑誌に全文が載っていないことを教えてくれたことも

うれしかったし、

移動図書館の本のことも考慮してくれたし、

時間のことでヤキモキして、車が帰ってくるのを

待っていてくれただろうことを考えると、

ほんとに頭がさがります。ありがたいなあ。

 

最近、お店とかで、つっけんどんな態度の店員さんから

なんだかなあ、という応対を受けることが多くて

心が殺伐をしていたのですが、

今回の図書館のスタッフさんに一生懸命の対応をしていただき、

ほんとにいいことあったなあ、と心がウルウルきました。

有難い、の漢字のとおりだなあ、と思いました。