前撮り写真

昨日、娘が、スタジオで撮った写真をラインで送ってきた。
前撮りの写真。昨日が撮影日だった。
自分らの都合のいい日に決めて、撮影してもらう、と娘から聞いたときには、「なんでなん!?私も立会いたいよ」と腹が立ったのだけど、娘が一言「えー、親が立ち会うなんて、聞いたことがない」だと。
周りの友達の前撮り写真撮影は、やはり本人達だけで行う人ばかりだったらしい。

自分の時は、親や、親戚、近所のおばちゃんや、なんでか見たことのないようなおばちゃんらも来て、気恥ずかしかった。写真館の人は、「お持ちのカメラでどんどん撮ってください」と言っていた。
緊張したのと、和装のかつらのピンが頭の頂上にチクチク当たって痛かったのとで、途中から「はやく終わればいいのに」と思っていた記憶がある。
これで撮影終了、と言われて「やれやれ」と笑顔になったら、「その笑顔が欲しかったんよ」と写真館の人に言われて、あらそうだったの、と思ったのを覚えている。あれが30年前のこととは。月日の経つのは風のごとし。

娘の送ってきた写真は、笑顔いっぱい、彼氏さんも楽しそうで、ハッピーオーラ全開だった。世代が変われば、それなりの流儀があるのだなあ、と思った。
自分らで用意して、自分らのために写真を撮る、それでいいのかも、と思ったけど、やっぱりちょっと寂しかったかなー。
まあ、東京のスタジオで撮影なので、たとえ休みの日に撮るとしても、そのためだけに東京まで行くのは無理があった、と自分を納得させる。
これだけ距離的に離れていたら、できないことはできないのだ。
できるだけのささやかな援助はして、後は二人でね、という姿勢に徹することにする。