反応

関東は涼しいらしいですね。でも、愛媛はまだまだ30度越えで、日差しが暑くて汗だらだらです。日本列島は長細い。

小学生のお預かりは、お昼を食べたら、プールをして、その後1時間弱、お昼寝タイムがある。本来はなかったけど、2時ころになると、ウトウトして机にうつぶせている子が何人かいたため、いっそ昼寝の時間を作ろう、と始めた事なのですが、そうなってみると、ほとんどの子が寝ない。

床に、敷物を敷いて、タオルケットをかけて、窓のカーテンを閉めて寝かせるようにしているのですが、友達とひそひそ話をしたり、つつきあったり、3分置きに起き上がってはタオルケットをばさばさする子や、「トイレに行ってきます」と一人の子が言うと、「じゃあ、俺、次に行く」「その次、俺」と順番待ちで、「寝てや」というこっちの思惑などまったく解せず。

昨日はだーれも寝る子がいず、わいわい騒ぎだしたので、「寝たままの姿勢で、絶対におしゃべりをしない」という約束をして、本を読んでやった。夏のお約束の怖い話である。「新 花子さんが来た」という本の中から短い話を3つ。
余談ですが、昔、私らのころは、花子さんは、トイレで呼ばれたら出てきて、子どもを連れて行ったりする怖い存在だったように記憶しているが、今の花子さんは、悪い妖怪が子供にちょっかいを出していると現れ、チューリップのアップリケ(!!)を投げつけて、妖怪をこらしめるという役まわりになっているようですね。時代が変わると、花子さんも変わるのね(笑)

夜のプールに泳ぎに行って、白いスイミングキャップを被った幽霊たちに足をひっぱられておぼれた子の話、図書室の、13番目の棚の奥から4冊目の本を13日の金曜日に借りようとして、昔その本を借りて交通事故で亡くなった少女の霊に殺された子の話、2学期の始業式の日、担任の先生が、旅行のおみやげをくれて、その後教室を出て行ったら、入れ替わりに教頭先生と担任の先生のお母さんが入ってきて、「先生は、夏休みの旅行先で亡くなりました」と言った話。ちなみに、この3話には、花子さんは出てこない。

子供らは、しーんとして聞いていたが、読み終えて感想を聞いたら、口々に「あー、なんにも怖くなかった」「おれ、夜のプールで泳ぎたい、おもしろそう」などと言う。あ、そう(笑)。でも、この反応って、怖さを打ち消すための強がりって、私は知っている。

「友達と教室の床に寝転がって怖い話を読んでもらった」という記憶が君らの夏の思い出としてチラッとでも残ればいいなあ、と思いながら、お昼寝タイムが終了して、敷物をたたんでいると、3年生の女の子が近寄ってきて、
「せんせい、声、出るようになったん??」と聞く。
一瞬、脱力〜〜。そこかい。
「心配してくれてありがとう。本、読めたわ」と答えながら、子どもの反応って、おもしろいわー、と笑ってしまったのだった。