傾聴 2

思い出したことがある。
2年間過ごした職場での上司のことである。

たとえば、私が足をくじいて、湿布をして出勤したとする。
そうすると、上司が、「ガーネットさん、足、どうしたん。」と聞く。
私が、「昨日、階段を踏み外してくじいたんですよー。」と答えたとしよう。

すると、上司は、「わしが事務所に入ってきたときにな、なんとなく湿布の臭いがしてな、あれ、誰が湿布を貼ってるんだろう、と思ってよくみたら、あんたが足に湿布を貼ってたからな、それで聞いてみたんよ。」と、自分が質問に至った過程を、自慢げに説明してくれる。

こっちは、足が痛くて大変なのに、この上司のご推察に、「よく、わたくしめの足の湿布に気がついてくれました。」とお褒めの言葉を差し上げないといけないのである。

これこそ、傾聴の対極にあるものではないか(笑)


傾聴だと、「階段を踏み外したんか。びっくりしたやろー。」「そうなんですよー。考え事してたんです。」「ぼんやりしてたんやな。」「そうなんです。」「気をつけないといかんよ」「はい、ありがとうございます。」と、ほのぼのとなるはずである(たぶん??)

上司とは、なんだかいつも心が通わない、と思っていた(爆)原因がわかった。
やっぱり、なんでも勉強してみるものである。