じゅるい

昨日は、「しまなみ海道」で、サイクリング大会があった。
日本全国から、さらに外国からもサイクリニスト1500名余りが愛媛の今治に集まり、大島、大三島伯方島へとしまなみ海道(高速道路)の車道を自転車で走った。

愛媛県は朝から雨だったので、どんな様子だろうか、と中継のTVを見てみた。
最初の中継は、起点となるスタート会場からであった。二人の女子アナがレポートしていた。年長のほうのアナウンサーが言った。
「昨日からの雨で、スタート会場の地面ははじゅるくなっています。」ガーーーン(大爆笑)

一瞬のことだったが、私は聞き逃さなかった。「じゅるくなっている。」
「じゅるい」とは、雨でぬかるんでいて、地面がどろどろになっている状態である。私には、わかるが、TVを見ていた県内のほとんどの人にはなじみのない言葉であろう。

実は、そのアナウンサーは、私の実家のある街の出身で、私の同級生の妹なのである。小さいころから、「じゅるいけん、滑らんように気ぃつけて歩きなよ」と言われて育ったに違いない。
アナウンサーになってもう何十年も経って、ベテランの域に達している彼女だが、そんな人でも、ふとしたときに、生まれ育った街でしか使わない言葉が出てしまったりするんだなあ、とびっくりした。たまたま予約録画していたので、繰り返し見たが、確かに言っている。方言というのは、身にしみこんでいるものなのだな、とつくづく思った。