免許

知り合いの男の子が、車の免許を取った。

大変、見目麗しく(ジャニーズ系)、まじめでおとなしく、やさしい彼である。国立大学出身。26歳。

なぜだかわからないが、別に車なんか運転しなくてもいい、と、これまで彼にとっては車の免許を取ることは、まったく必要のないことであったらしい。

田舎に住んでいるのに、車を運転できないのはそうとう不便であろう、と私なんかは思うんだが、まあ、彼にとってはこれまでそうではなかったらしい。

それが、今年の4月から就いた仕事先で、「うそやろ。免許持ってないんかい!?さっさと教習所に行って来い。」と言われ、即教習所に通うことになったのだが、なかなかスムーズに進まなかったらしい。

聞くところによると、実技はそんなに問題なかったらしいが、仮免の筆記でかなりつまずいたらしい。
そして、なんとか合格して、路上での教習があり、本試験で、また実技は大丈夫だったらしいが、最後の免許センターでの筆記で5回以上落ちたそうだ。

彼を知る人々は、心から彼を心配し、はたして合格できるのだろうか、と心を痛めていたのだが、ついにその時がやってきた。
今日、彼の職場の人から、「ついに彼が免許証ゲットです!!」とうれしいお知らせがきた。ほんまによかった。

車を運転する彼の姿をはやく見てみたいものである。そして、この免許取得で、彼の人生が良いほうに回っていくことを切に願うばかりである。