上空の出来事

朝、洗濯物を干している時、上空に鳩が一羽、羽をやけにばたつかせ、必死に逃げ惑っている感じで飛んでいた。少し離れて、後ろをカラスが飛んでいる。
カラスの嫌がらせや〜、と思い、いややなあ、と思った。カラスときたら、大勢で民家の屋根に止まり、「アーアー」と大声で鳴き、ゴミの日には袋をつつく。黒い集団は怖い。

そして夕方、洗濯物を入れていると、でかいカラスが慌てふためいて飛んでいる。なんじゃ?と思ったら、その後ろには悠々と鳶が。翼もまったく動かさず、ピンと広げて、カラスを笑うように上へ上へと舞い上がっていく。

カラスって、自分一羽のときは、鳶がただ飛んでいるだけで怖がるんや〜。なんや、意気地のないヤツ、と朝の鳩の仇を自分がとったような気持ちになって、爽快になった。外の空気はとても冷たいが、鳥達は元気に飛びまわっている。晴れ渡った空を見ながら、この平穏な日々がずっと続きますように、と不意に思ったのでありました。