息子の成人式

きょうは息子が成人式を迎えた。
会場に車で送っていったが、送り届けて帰った家の玄関に靴発見。ヤツは茶色のスニーカーを履いていったのだ。そんな可能性は露とも考えなかったので、チェックもしなかった。慌てて携帯に電話して、靴を持ってまた会場へ車を飛ばす。指定の場所に立っているヤツは、スーツにスニーカーでまるで学校の先生のようだった。笑えた。

3年前には娘の成人式だった。朝の6時ころから美容院で髪、メイク、着付け、どこの美容院もごったがえしていた。半年も前から、着物(貸衣装)の予約、美容院の予約、当日早朝に美容院に連れて行き、迎えに行き、会場に連れて行き、会場(ホテル)の中の写真屋さんでの写真撮影(これも予約)、母はぼろぼろ、娘は晴れやか、の一日であった。娘にはお金がかかるが、それもまた楽しみ、というものである。着物姿の娘に家族全員が目尻を下げたのであった。

さて、今日の息子の成人式、スーツは大学の入学式に着たもの、買い足したものといえば、コートくらいだ。朝は8時半に起き、それでも早すぎた、と文句をたれる息子である。早く会場に行けばタウン誌などが毎年取材に来ているので写真を撮ってくれるよ、と言うと、勘弁してくれ、といい、私の携帯で写真を撮られるのも嫌がり、ぶっちょ面で会場に入っていった。そんなものだろうか。男の子はようわからん。スニーカー履いていったくせになあ(笑)

自分の成人式は、出なかった。正月に帰り、一旦大学のため京都に戻ったので、また帰るのがめんどうくさく(親も積極的には帰ってこいといわなかったような気がする)、女友達と木屋町グラスホッパーあたりで飲んでいて、「あたし、今日、成人式〜」とかいって、周りの人達に祝ってもらった記憶がある。成人式が華美になりすぎて、洋服で参加しましょう、とかいう議論がおこったりしていたころである。自分の二十歳のときを考えると、子供らにはなんにも偉そうなことは言えないなあ、とは思う。あれから29年経ったが、まだ大人になりきっていない、困った親である。