去年の今頃

いまさらだが、年末が来た。
去年の今頃には、娘と二人、京都旅行をして、25年ぶりの京都の変貌にびっくりしたりした。

私の学生時代には、京都駅のポルタができて3年目くらいで、地下鉄が京都駅から植物園に通じたばっかりで、三条通りには、京阪電車京津線が路上を走っていた。

住んでいたのが東山三条で、滋賀銀行の斜め向かいの角にはミスタードーナツがあった。
京大のサークルにはいっていたので、時間があるときにはバスに乗らずに東大路を歩いて行き、熊野神社あたりから聖護院のほうへ寄り道し、大きな狸の置物にびっくりしたり、おしゃれな喫茶店やパブを見つけて、こんど入ってみよう、と心躍らせたりした。
NF祭(京大の学祭)のときには、準備でざわめいている下の雰囲気を楽しみながら、男の子と吉田山に登ってベンチで話をしたりしたのもいい思い出だ。

銀閣寺近くにおいしい皿うどんの店があったり、ビートルズしかかけない喫茶店の常連になったり、御所の一般公開にサークルの先輩と行って、ぞろぞろと観光客の列に着いていったり、まあ、四半世紀たっても思い出はつきない。

母(私)は、そんな気持ちをいっぱい抱えての京都旅行、娘は中学の修学旅行以来の京都。
母が一人で、「いや〜、変わったわ〜」と言ってもあまり気分は共有されず、それでもそれなりにとても楽しかった。
夜のごはんは、御幸町のここら屋で食べて、とてもおいしかった。
河原町のミーナの、ゴディバホットチョコレートもおいしかった。私の時にはまだなかった。
「壁の穴」がちゃんとあったのはうれしかった。
BALビルに、なんで本屋が入ってるんだ、とびっくりした。

まあ、あの至福の旅行がはや、1年前の出来事だとは。
月日の経つのはあっという間だ。
いやん、いやん、と身をくねらせてみても、時間は刻々と経って行く。
青蓮院門跡で見た青不動明王の御開帳の記憶もまだ新しいのに、これは困ったことである。