四半世紀前のカラオケ〜松田聖子と甲斐バンド

昨日の夕方、買い物に行くために車に乗り、FMをつけて聴いていた。
センター試験が終わりましたね、という話題のあと、リクエストの浜崎あゆみの曲が流れてきた。

♪ソ♯ファソレ〜ソ〜♯ファ ソ♯ファソレ〜ソ〜♯ファ・・・
イントロを聴きながら、
「これは、あの松田聖子の‘赤いスイトピー‘のイントロをアップテンポにして、今風にアレンジしたのか??」という衝撃を受けつつ、なおも聴いていると、1メロが終わり、間奏に入って、また、
♪ソ♯ファソレ〜ソ〜♯ファ ソ♯ファソレ〜ソ〜♯ファ・・・

もし、イントロ当てクイズがあって、この曲がかかったら、わたくし世代の人間だったら、迷わず「赤いスイートピー!!」と喜び勇んで手を挙げるだろう。あゆはなぜこのメロディを自分の曲のイントロに使ったのだろう?疑問がむくむくわいてきた。あえて、これじゃなくてはいけなかったのだろうか。

曲名を聞き逃したので、中高時代にあゆのファンだった娘に電話して、イントロを歌ってきかせると、最近はめっきり聴いてないのでわからん、ということ。
誰か友達に聞いてみてよ、となおもまた、イントロを歌い聞かせると、
「だって、赤いスイトピー、って知らんもん・・」
と言われ、そりゃあ、仕方ないねえ・・・・、とあきらめるほかなかった。だって、私が大学生の頃、流行ってた曲だもんね。

後で、YouTubeで調べたけど、わからん。該当曲なし。掲載されてないんだろうか。
最終手段は、FM局に、
昨日夕方6時過ぎに流していた、浜崎あゆみの曲の曲名が知りたいんですが、と電話して聞く事だが、そこまでするか?(笑)☆もういいや。

話は、あゆじゃなくて、聖子ちゃんの事です。

松田聖子は私と同い年だと思う。(3月で48歳、のはず)
大学時代、福岡から来てた友達が、歌のレッスンに久留米から通ってきていた松田聖子を見たことがある、と言っていたのを覚えている。

去年、TVで、アラフォー世代のあこがれる芸能人、なんてのをやっていて、そこに松田聖子の名があった。
去年だから、47歳、私はそれを見て思った。
47って、アラフィフじゃなくて、アラフォーなのね。
聖子ちゃんがアラフォーの芸能人、と言われてる間は、私もアラフォーね。いやー、よかった、よかった。

赤いスイトピー、風たちぬ、等々、当時の女子大学生はカラオケでよく歌っていた。
しかし、そのころ、カラオケboxなんてものはありはしない。

カラオケセットがあるパブなどに行って、歌いたい曲を言って、その曲があったら100円玉1コバーテンダーさんに渡して、順番が来て呼んでもらったらステージにそそくさと向かって、お店の皆さん全員に注目されながらマイク握って歌っちゃう、という感じでした。

明菜のは難しいから、聖子の歌を、かなりぶりっ子しながら歌っちゃって〜、もう、はずかし〜、ふう、でもまた後で何か歌おっと、みたいなノリだったような。

そのころ、三条大橋のたもとを南にはいって、先斗町の入口左に、ポケット、という地下一階のパブがありました。
上はからふね屋というコーヒー屋さん。コーヒーフロートが美味しかった。
ポケットは、入口近くの席からはお客さんが階段を下りてくるのが見えるつくりになっていた。
お客さんが階段を半分くらい下りてくると、まず足がみえる。そのタイミングで、バーテンダーさんたちが、いっせいに「いらっしゃいませ!!」というのが楽しかった。

学生さん中心のパブで、店のなか全体に円形にカウンターがあり、女同士で来てるグループと、男同士で来てるグループがお互い遠目に見極めあって、合流したりとかもよくありましたな。

そんなこんなで、ある日の事、知り合いになったグループのw君が、
甲斐バンドのヒーロー歌います!」といって予約をいれ(100円渡し)、自分の順番を待っていた。
w君が緊張して待っている間も、周りはおかまいなしに誰かのキープしてたホワイトホース(だったと思う)を水割りだの、コークハイ、ジンジャーエール割で飲めや騒げやの大宴会、
ふ、と誰かが「あ、ヒーローや」と音楽に気付き、ステージに目をやると、そこにはなぜか、ステージ近くの席で飲んでた男ばかりの集団が、「ヒーロー、ヒーローになるとき、アハン、それは今」と、腕を突き上げ歌っている。
え、w君は、と見ると、集団の後ろ斜めに辛そうに一人立ち、それでも僕の歌や、との意思固く歌っていた。
そして、曲が終わると早足で自分の席に帰ってきて、
ぞろぞろとイスにに座りなおしている満足げな男達の集団をにくにくしげに睨みつつ、

「くそお、あいつらに歌われてしまった。また僕歌うし」
と決意新たにまたヒーローの予約を入れた。

その後、酔っ払って朦朧とした私達の目に映ったのは、またもや集団の後ろで泣きそうになりながらも必死でヒーローを歌うw君の姿であった。

いい時代でしたね。