犬を連れたおじさん

昨日、ヒマラヤ杉の生えている川の近くを通ったので、松ぼっくりが落ちていないか見るために、河川敷に降りてみました。
木の下の草むらを見たり、実のなっている枝を見上げたりして(とても高いところに実がついている)、5分ほど経ったところに、道から犬を連れて散歩中のおじさんが降りてきました。
そして、「何を探しているの」と聞いてきて、「松ぼっくりが落ちていないかを見てたんです」と答えると、「松ぼっくり松ぼっくりなら、あっちの松のところにあるけど、それじゃだめなの?」と言うので、「松の木の松ぼっくりじゃなくて、このヒマラヤ杉の松ぼっくりがほしいなあ、と思っているんです」と答えると、「これは松じゃないよ。杉の木じゃ。ああ、”ふんぐり”がほしいんかね」と言われました。
えええ、ふんぐり、ですか。ちょっとビックリ〜〜〜〜〜、なんですかね、それは。
頭の中では、「この木はヒマラヤ杉ですけど、マツ科なので、松ぼっくり、と私は言っていて、正式にはなんというのかわかりませんが、ふんぐり、とは言わないと思いますけど・・・」という言葉がグルグル渦巻いていて、私が???状態のまま、また、「ふんぐり拾って何に使うの、どうするの?」とおじさんは質問してきました。

松ぼっくりの、下のほうがパラパラと落ちて、上の方だけは固まって落ちてくるので、それがバラの花に似ているので、クリスマスリースの飾りにしたりするんですよ」と教えると、「今年はあんまり実が付いてないみたいだけどね。そういえば、息子の嫁さんが学校の先生をしていて、学校に持って行くから、と言って、ふんぐりを集めてやったことがあった。」と話をし始めました。

その間、連れていた犬は、首輪を外され、草むらを掛け回り、時々、私の靴をクンクン匂いにきたり、それをおじさんが「こら、ダメダメ」と叱ったり、もう大変。早う、帰りたい、と思った時、斜面のところに小さめの松ぼっくりが1個丸ごと落ちているのを発見して、「ここにありました。うれしい」と拾い上げて、おじさんに見せ、では、と元来た道を歩いて帰ってきたのでありました。

ふんぐり、にはびっくりした。だって、「シダーローズ」という優美な名前のものを探しにきて、「ああ、ふんぐり、か」だもの(笑)
帰って、ネットで調べてみると、ふんぐり、は、岡山のほうでも言うようで、意味は、やっぱり「オオイヌノフグリ」のフグリと同じ意味でした。

人っけのない夕方の河川敷だったので、知らないおじさんに(おじさんに悪気はないのでしょうが)ふんぐりを連発されて、犬にフンフン嗅がれて、ちょっと怖かった(笑)です。これからは、河川敷には昼間に行こう、と思いました。
まあ、おじさんにとっては、わたしが、怪しい人だったのでしょうがね(笑)