方言

今住んでいるところは、主人の転勤で住むようになった場所なので、もともとの地元ではない。20数年住んでいる計算になるけど、まだまだわからない事も多い。
その一つに、方言がある。生まれ育った町とは車で2時間くらいだけど、まったく違う独自の方言があって、最近、ある言葉がそうだったことを知って、びっくりした。

それは、「いいえのことよ」という言葉である(笑)
今まで、「ありがとう」とお礼を言うと、「いいえのことよー」と返してくれる人(主に女の人)が何人かいた。
私は、ありがとう、という人に対して、そんなに堅苦しくお礼を言ってくれなくてもいいのよ、という気持ちで、ある意味ふざけて(場を和まそうとして)、「いいえー、大丈夫よ」という代わりに、「いいえのことよー」と面白く言っているのだろうな、と思っていた。
「いいえの」と言う人もいた。そのたび、面白いなあ、この人、と思って、笑っていた。

しかし、ある本で、「愛媛県の方言」という記述に、「いいえのことよ」「いいえの」という言葉が載っていて、びっくりした。意味は、「どういたしまして」「大丈夫ですよ」と言うことであるが、あの人たちは、ふざけていたのではないのである。知らなかった。愛媛でも、私の地元では使わないのである。

知った限りは、これからは、「いいえのことよー」と言われたら、笑わずに、「ご迷惑かけました」と神妙に返さないといけない、と肝に銘じた。