上達

4月のはじめには、折り紙がまともに折れなかった1年の女の子。
友達と同じようにしようとはするけど、不器用なのか、端と端を合わせることもできず、全然形にならず、結局、私に「折って〜」と差し出す折り紙の悲惨なこと、折り筋だらけでクッタクタになった紙では、折り直しもできず、新しい紙で、丸々私が折ってあげていた。

その子が、かわいい動物が折れる本を気に入り、友達がほかの遊びをしていても、一心不乱に折り紙をするようになった。
わからないところは聞きに来るけど、あとは一人でがんばって、しろくまや、ゾウや、ペンギンなど、その本に載っているもののほとんどを 折り上げた。

なんでも、「やりたい」と思うきっかけに出会ったら、人間、変われるものなんだなあ、と彼女を見ていて思った。折り紙ごときで大げさかもしれんけど、ほんとにうれしかった。

それで、昨日、お迎えに来たお父さんに、「折り紙がとても上手になりましたよ」と報告した。そしたら「この子は工作とかが好きで。」となにを今更、という感じで返された。親って、特に父親って、我が子のことは、知っているようで知らないものなんだよなあ、と心の中で思って、笑顔で「バイバイ」とその子を送り出した。・・・・・まあ、そんなもんですわ(笑)