バカなヤツ

昨日は連休の谷間の平日。私はもちろん出勤だった。
息子は、大学は休みではないが、授業は休講のようだった。

朝、6時過ぎに起き、朝食の準備、洗濯、お弁当作りをこなし、出勤し、夕方5時45分に帰宅した。やれやれ、疲れた、コーヒーを淹れて飲もう、と台所に入ると、息子の朝食がまるまるマッサラで残っている。
なに!?どうしたことじゃ、と思い、まさか、と思い、息子の部屋にいってみると、今起きました、との風体のヤツが、ベットの上に呆然と座っておった。

「もしかして今、起きた??」と聞くと、ヤツは、「目覚ましが」などと口走り、「あああ」とうめいた。
「めざまし〜〜!?めざましが鳴らなくても普通、トイレ行きたくなったり、お腹がすいて起きるじゃろう!?」と言うと、「いや」とヤツは言い放った。

どうも、私が帰ってきて玄関のドアを開ける音で起きたらしい。私が働いている間、爆睡していたらしい。20時間近く寝たらしい。脳が溶けて流れ出ておるのじゃ。この、お馬鹿が。あまりに呆れて言葉が出てこん。

代わりに、息子の部屋の鏡に自分の姿を映しながら、「ほら、昨日ユニクロで買ったスタイルアップパンツ、似合うやろー。黒木メイサ張りやろ。足長いやろー」と言ってやった。ヤツは、「はいはい、そうやね。」と苦しげに言い、「ああ、おれのバカ」と地団太を踏んで、自分のお馬鹿さを反省したようであった。

まったく、よう寝られることよ。恐れ入りましたよ。あんた、大丈夫なんかー、とわが子の行く末に相当な不安を覚えた出来事でありました。あーあー。