崩壊

毎日、3月初めにある文化祭の、バザーの前売り券の売り上げを計算して、次の日に入金している。

さて、昨日は5つの団体の大口の購入があり、今日、その売り上げを合計して入金することになった。
担当したのが宇宙人である。
私は、他の仕事で手が離せなかったので、館長が、
「Uクンよ、あんたが入金伝票書いて、入金に行って来い」と命令したのである。1つずつの団体の合計は、すでに書いてあるので、5つの総合計を出せばよいだけである。


宇宙人は、電卓で合計金額を出し、入金伝票を書いて、JAに行った。

そして、夕方、その額が、間違っているのを私は発見した。

5団体の売り上げのひとつひとつの金額をもう一度合計したら、500円違うのである。
宇宙人は、「ちゃんと計算したのに」と言った。バカである。
ちゃんと計算していたら、合っているはずである。ちゃんと計算しなかった(よう、せんかった)から、違っているのである。
それを言って、「ちゃんと計算したのに、おかしいねえ。」と誰かが言ってくれるとでも思っているのか。


毎日、間違いないように、細心の注意を払って計算してきたものが、1度宇宙人に任せたせいで、崩壊してしまった。

電卓で、5つ数字を足すくらい、誰でもできると思っていたが、そうでもないようだ。いやはや、おそろしいものである。